一般的な企業ではいかにして事業利益を生み、企業規模を大きくしていくかが大きな課題とされています。仕事をするときにも利益を上げられるようにすることが重視され、営業職などの場合には売り上げにどのくらい貢献したかが評価基準として重視されているのが普通です。これに対して医療福祉の仕事は事業利益を目的としないのが特徴として知られています。安定した経営をできるようにするために最低限の利益を生むことは必要ですが、それが大きな目的になっていないのが特色です。
医療福祉の仕事は社会で必要とされているものであり、国民が安心して暮らせるようにするために提供されているという性質があります。社会貢献の意味合いが強く、いかにして利用者に満足してもらえるサービスを提供するかが重視されています。不満を抱かせないようなサービスをするという考え方で運営されているのが基本です。それを満たしていれば特に経営上の問題が生じることはありません。
このような性質があることから、医療福祉の現場で働くときには必死に利益を生むために努力をする必要がありません。クレームがないように一定水準以上のサービスを提供することに注力すれば良いのは労働者としては心理的な負担が少ない点でしょう。そのために何が必要なのかも現場で働いているうちに体得できることに加え、マニュアル化が進められていて安心して働ける現場も増えています。利益重視の現場で働くのが性に合わない人には魅力が大きい業界と言えるでしょう。